施設通信
居宅介護支援事業所
ケアマネは内省する。
2025-09-05
今回は、認知症で周辺症状の強い方とご家族の事例を検討しました。
よく見受けられる物忘れや帰宅願望だけではなく、一人で外に出たがる、
怒りっぽい、介護に抵抗する、不衛生な行為などがある方です。
地域の方から相談が入った事もあります。
デイサービスでも対応に苦慮しています。
でもこの方も、望んでそうしているわけではありません。
ご家族はそれをわかっており、病気だからしょうがないねと
おおらかに受けとめています。
認知症の方を介護しているご家族で、このような受け容れは
なかなかできる事ではありません。
しかし見方を変えると、ご家族が受け容れてしまっているが為に
適切な治療や改善策を講じておらず、ご本人は地域やデイサービスで
孤立したままです。ご本人の意図しない周辺症状を放置する事も
この方の尊厳を損なっていると言えるかもしれません。
家庭内が上手く行っているからといって、このまま様子見をしていて
良いのだろうかとケアマネジャーは考えるようになりました。
地域やデイサービスなどの社会にも受け容れてもらえ、ご本人の
尊厳を回復できるような働きかけを検討する会になりました。
課題とは、ご本人とご家族が困っている事だけではないのですね。