施設通信
居宅介護支援事業所
訴えの真意とは?
2025-01-10
今回の事例検討は、お一人暮らしで癌末期、身寄りのない方です。
「動けなくなったら病院や施設に入るしかないが、体が動くうちは
自宅で生活したい」と仰っていました。
数ヶ月前にも似たようなケースを取り上げましたが、今回の方には
呼吸苦があります。調子の悪い時は「苦しい」と言い、本当に辛そうです。
今後も自宅での生活を続ける上で、ケアマネはその「苦しさ」を
取り除けないかと考えました。
医療面の充実、生活習慣や食生活の見直し、ご本人が今は拒否している
サービスの再提案などの意見が出ます。
その時、ご本人の言う苦しさとは、身体的なものだけなのだろうか?という
意見が出ました。なるほど、病状への不安、親族やパートナーと死別した
寂しさや孤独、体調が悪化すれば外出もできなくなってしまう事など、
お気持ちの上での辛さもあるかもしれません。
今は趣味も友人もないとご本人は言いますが、以前はあったでしょうし、
これまでどんな人生を送って来たのでしょう。この方の人生観や
ストレングスは何かと考えるようになります。それを知る為に、もっと
色々な話題をご本人から引き出してみたくなりました。
課題はケアマネ一人で抱えずに、関係者と共有し、それぞれの立場や役割から
働きかけてもらうのが良いのではないかとの結論になりました。